「結婚できない」オッサン独身
以前にドラマ「結婚できない男」(2006年)というのが放映されていました。
続編の「まだ結婚できない男」(2019年)も放映されたくらい人気のドラマです。
どちらも私は好きだったので、当時、他人事のように笑いながら、時にはしんみり感動しながら見ていました。
しかし、他人事ではなくなってきたことにようやく気づきました。
私も主人公桑野のようになってきた感がプンプンとします。40歳を過ぎ、経済的にもある程度余裕があり、料理も自分で作って食べるのが好きであり、照明にこだわって音楽鑑賞、映画鑑賞までしています。
もちろん、桑野とは収入面・住居・社会的地位などは異なります。しかしながら、都心で一人の生活を楽しむということが日常的な点は同じじゃないかと思うようになってきました。
懐かしい言葉を使えば、独身貴族です。
子ども部屋おじさんでもなく、既婚男性でもなく、独身貴族なんです。
それにも拘らず、一人だと寂しくなるときもあり、たまには誰かと時間を共有したいので、そんなときは誰かと過ごしています。
でも結局は独身貴族なんです。
「まだ結婚できない男」まで私は達観できていませんが、少なくとも「結婚できない男」の境地には至っています。
料理を覚えると婚期を逃す現実
特に目下のところコロナ禍なので外に飲み歩くことがなくなった結果、家で料理を作って飲むようになりました。そして、挙句の果てにはインスタに写真をアップする始末。
ところで料理に関しては小さい頃から母にガッツリしこまれました。
「これからは男も家事ができなあかん。料理くらいはできるようにならなあかん。」台所が女の城だった昭和には珍しい異端な教育法でした。一般的な家庭では、おそらく勉強をしなさい教育が行われていたのでしょう。塾真っ盛りでしたし。一方、私の家は勉強をしなさいと言われたことは記憶していませんが、料理に関しては毎晩手伝っていたので記憶しています。
余談ですが父は私と弟に水泳とスキーを習わせました。父曰く「海や川で溺れても生き残れ、雪山で遭難しても生き残れ」とサバイバルスキルを身に着けさせようとしたのでしょう。一方、その後の私は英語を学んで世界のどこにいても生き残れるようになりました。
母の話に戻します。「男も家事ができるようになりなさい」と幼い私と弟に言い聞かせて、手伝いをさせて躾けていた昭和末期。母は先見の明があったのでしょう。実際そういう時代になっています。
しかし、家事ができる成長した男には欠点もあります。
そう、家事のできない女性(子ども部屋おばさんに多い)からは煙たがられるのです。彼女たちのプライドを傷つけてしまうのです。
さらには家事がそこそこできる女性でも、私みたいな一人暮らし歴の長い男のレベルまで達していないことが多いので煙たがれることが多いです。
またまたさらには家事が男と同じ程度までできる女性だと家事に関して意見が衝突し合うことが多々あり、これも問題なのです。
結局、ますます独身貴族は独身貴族歴が長くなるというスパイラル。
結婚できなくてもストレスは溜めない
そんなことに気づいた数年前は、家事ができないフリをしていました。料理もできないフリをしていました。この方が女性とは上手く付き合えたのです。
女性が料理をするときに手際が悪かったり要領が悪くても知らんフリをしていました。私ならもっと早く美味しく作れるはずの料理を出されても「美味しい美味しい」といって平らげていました。
しかし、ストレスがたまって我慢できなくなってからは我が家事才能を残すことなく開放しました。そして独身貴族まっしぐらです。
ま、私は料理が得意な方ですが、掃除、洗濯は苦手です。前者は積極的にやります。後者はできないことはないですが、仕方がないのでやっています。
とにかく「まだ結婚できない男」になる前に結婚したいものです。我が遺伝子を残したいという欲はまだあるのですから。